2024年11月15日、OpenAIが「Work with Apps」という機能をmacOSのChatGPTアプリに追加しました。
開発中に「このエラー、ChatGPTに聞きたいな」と思ったことありませんか?でも、いちいちコードをコピーして、ChatGPTに貼り付けて質問して、また回答を見てコピペして…って結構面倒ですよね。
そんな手間をズバッと解消してくれるのがOpenAIの「Work with Apps」です。
Xcode、VSCode、TextEdit、ターミナル、iTermと連携することができます。
今回はVSCodeで「Work with Apps」を使ってみました。
「Work with Apps」って何がそんなにスゴイの?
一言でいうと、「もうコピー&ペーストはいらない」ってところです。
従来、ChatGPTにコードの質問をするには、以下の流れを踏む必要がありました:
VSCodeやエディタでコードを書く。
質問したい部分をコピーする。
ChatGPTに貼り付けて、「このコードなんだけど…」と説明を書く。
回答をもらったら、VSCodeに戻って修正する。
これが、「Work with Apps」を使うとどうなるか?
コードをコピーする必要なし!
開いているファイルをそのままAIが参照!
回答を確認して、VSCodeに手動で反映する
実際どう便利なの?
例えば、「このループ処理が遅い気がするんだけど、どう最適化したらいい?」と質問したいとします。通常は、コードをコピーして貼り付けないといけません。でも「Work with Apps」なら、開いているファイルを自動で読み取って回答してくれるので、「このコード」って言うだけでOK!その場で作業に反映できます。
ただし、ChatGPTからVSCodeへの反映は今まで通り手動で行う必要があります。AIが提案してくれるコードをコピペして適用する作業は必要ですが、コード参照の手間がなくなった分、全体の流れは格段にスムーズになっています。
インストール方法
インストールは「Work with Apps」の拡張機能をVSCodeにインストールすることで行います。
インストール方法はOpenAIの公式でも詳しく説明されていますので、もしどうしてもできない場合はこちらを参照することをお勧めします。
1. ChatGPT macOSアプリを最新バージョンに更新
まず、ChatGPTのmacOSアプリを最新バージョンにアップデートしてください。
ChatGPTアプリを開き、メニューから「アップデートを確認」を選択します。
必要に応じて最新バージョンをダウンロードしてインストールしてください。
2. 拡張機能のファイルをダウンロード
次に、拡張機能ファイル(.vsix形式)をダウンロードします。
ChatGPT公式サイトから、openai-chatgpt.vsix ファイルをダウンロードします。
3. Visual Studio Codeを開く
macOSでインストール済みのVisual Studio Codeを起動します。
4. コマンドパレットを開く
VSCodeのコマンドパレットを開きます。
ショートカット: Cmd + Shift + P
または、メニューバーから「表示」>「コマンドパレット」を選択。
5. 「Extensions: Install from VSIX」を選択
コマンドパレットで以下のコマンドを入力し選択します
Extensions: Install from VSIX...
6. ダウンロードしたVSIXファイルを選択
ファイル選択ダイアログが表示されるので、先ほどダウンロードした openai-chatgpt.vsix ファイルを選択してインストールを開始します。
7. インストールの確認
インストールが完了したら、以下を確認してください:
VSCodeの「拡張機能」タブを開きます(左側ツールバーの四角形アイコン)。
「ChatGPT – Work with VS Code on macOS」がインストール済みとして表示されていることを確認します。
2.「Work with Apps」の使用方法
1. ChatGPTとの連携を開始する
VSCodeを実行した状態で、ChatGPTのチャットバーにある「+」ボタンをクリックします。
「VSCode」を選択すると、画面上部にChatGPTが連携しているアプリを示すバナーが表示されます。 さらに、VSCodeで開いているファイル(今回はpage.tsx)を参照していることがわかります。
2. ファイル内容の読み取り
VSCodeでファイルを開いた状態でChatGPTに質問を送信すると、以下のようにファイル内容が自動的に含まれます。
エディター全体の内容:開いているエディターペインのコンテンツが自動的に読み取られ、質問の文脈に利用されます。
選択範囲の優先:エディター内で特定のテキストを選択している場合、その部分が優先されて回答に使用されます。
例えば、開いているPythonコードについて「この関数を最適化する方法を教えて」と質問すると、ChatGPTはその関数だけでなく、ファイル全体の文脈を考慮して回答してくれます。
3.「Work with Apps」を使用してみた
まずはVScodeを使ってNextJSのサンプルWebアプリケーションを作成しました。
このアプリはユーザーの一覧を表示します。
さて、ユーザーを名前や年齢で検索したいとします。
これを「Work with Apps」で手伝ってもらいましょう!
すでにもうVSCodeと連携をしているので「検索フォームを作りたい」とChatGPTに打ち込むだけでコードの修正案が出てきました。
そして、そのままコードをコピーしてVSCodeに貼り付けます。
すると、見事に検索フォームを作ることができました。
今までChatGPTにコードをコピーしていたのが馬鹿馬鹿しくなってしまいます。
また、料金についても無料で利用できるので嬉しいですね!
4.データの管理とプライバシー
もし、OpenAIに学習されたくない場合は設定で無効にすることもできます。
ChatGPTがファイル内容を読み取る際、その情報はチャット履歴として保存されますが、必要に応じて削除することが可能です。
また、ユーザーが「全員のためにモデルを改善する」設定を無効化することで、チャット内容がモデルのトレーニングに利用されないように設定できます。
詳しい設定方法についてはこちらの記事で解説していますので、気になる方は気になる方は是非ご覧下さい
【合わせて読みたい記事】
ChatGPTの情報漏洩対策と安全な設定方法
この記事を通じて、「Work with Apps」がいかに開発者の手間を削減し、作業効率を向上させるかを体感していただけたかと思います。コードのコピー&ペーストの手間がなくなるだけでなく、作業の流れをスムーズにし、より生産性の高い開発環境を提供します。
ただし、「Work with Apps」のような便利なツールを活用しても、日々の業務で発生するさまざまな問い合わせ対応に時間を取られることもありますよね? そんな時こそ、AIboxをご活用ください!
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